1.イコライザー(EQ)
イコライザーの解説です。
イコライザーとは、『音の高さごとに音量をコントロール出来るエフェクター』です。
イコライザーには大きく分けて2種類あって、『グラフィックイコライザー』と『パラメトリックイコライザー』です。
ミキシングで主に使うのは パラメトリックイコライザーの方です。
(グラフィックイコライザーはミキシング時ではなく再生時に使う事が多いです。)
まずは画面を見てみましょう。
X軸は音の高さです。
左が低い音、右に行くほど高い音になります。
Y軸が音量です。
中央に1本ラインが通っていて、それが現在の音量になってます。
上にあげると音量が大きくなり、下げると小さくなります。
で、このイコライザーを使って何をするかというと、主に『低音のカット(音量を下げる)』です。
低い音がたくさん重なっていくと汚い音になりますので、要らない低音部分の音量を下げるという作業です。
これを各トラックごとにやっていきます。
具体的な処理の仕方ですが、まずは一番左(つまり低い音)の形をこんな風にします。
「ここより低い音は最小まで下げる」というような意味です。
で、これを左右に動かすと「どの辺までカットするの?」という設定なんですが、、、
例えば、低音の『モワモワした感じ』が無くなる所まで。
例えば、音色が変わらないギリギリの所まで。
こんな感じで決めて行きます。
音色によって変わってきますので、正解はココまで!とかそういうのは無いです。
自分の感性でやっていくしかないです。
(「自分の感性では全くわかりません」という人は、とりあえず100Hz〜250Hzくらいで設定してみて下さい。)
最初にイコライザーを使って『要らない低音部分の音量を下げる』と言いましたが、必要な低音もあります。
主にバスドラムとベースです。
少なくともこの2つは必要な低音です。なのでこの2つは『低音カットをしない』もしくは『少しのカットにとどめる』のが大事です。
逆に『高音をカット』する事も出来ます。
キンキンした耳障りな音を解消するのには『高音カット』が有効です。
さて、これまでイコライザーは主に『カット』するのに使うと話してきましたが、『ブースト(音量を上げる)』するのにも使います。
ブーストする場合は、その音色の『おいしい部分』を『ピンポイント』で『少しだけ上げる』という所で止めておきましょう。
(全体的に音量を上げたいならコンプレッサーなりボリュームなりで調整しましょう)