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 一夜漬け 音楽理論

2.コンプレッサー

コンプレッサーの解説です。

略して「コンプ」とも呼ばれます。

コンプレッサーは音量を上げたり、音量のばらつきを押さえるという事が出来るエフェクターです。

各トラックに挿して使います。


まずはコンプレッサーの画面を見て下さい。

大体こんな感じの見た目になっていて、大事なのは右上のグラフです。

X軸が入力音量(コンプレッサーを通す前の音量)を表していて、
一番左が-∞db(最小音量)一番右が0db(最大音量)

Y軸は出力音量(コンプレッサーを通した後の音量)を表していて、
下が-∞db上が0dbとなってます。

現在は『Y=X』の線が描かれてますので『入力音量=出力音量』という事です。


それでは実際にいじりながら解説していきます。
まずは、大事な3つのパラメーターからです。

レシオ(Ratio)

「○:1」という値で設定出来ます。
例えば「2:1」なら1/2につぶすという意味です。
「8:1」なら1/8につぶすという意味です。

この値だけいじってもグラフに変化が無いかもしれませんが、まだ気にしなくて大丈夫です。
次のパラメーターとセットで効果が出る物なのでとりあえず「2:1」で設定しておいて下さい。

スレッショルド(Threshold)

「0db 〜 -∞db」という値で設定出来ます。

これが何を意味しているかというと、『この値の音量を超えた部分をつぶします』という意味です。
つまり、レシオを「2:1」スレッショルドを「-10db」と設定した場合は、「-10db」を超えた部分を「1/2」につぶすという事になります。 ここでは「-20db」で設定しておきます。

ここでグラフに変化が出ましたね。
レシオとスレッショルドの関係が理解出来ましたか?

-20dbを超えた部分を1/2につぶしたので最大音量が約-10dbになります。


そこで次のパラメーター。

アウトプットゲイン(OutputGain)

つぶした分の音量が下がっていますので、その分の音量を上げるのがこの値です。とりあえず0dbを超えないようにしておけば問題ありません。
ここでは「10db」で設定します。

一通り設定した状態でグラフを見てみましょう。

コンプレッサーというエフェクターのイメージがつかめたでしょうか?
『音量の大きい部分をつぶす事によって、全体の音量を上げる事が出来る』
これがコンプレッサーです。


今回設定した値はあくまでも一例です。

元の音量が大きい場合はスレッショルドを高く、小さい場合は低く設定しましょう。

抑揚を残したい場合はレシオを小さく、そうでない場合は高めに設定しても良いでしょう。


アタックとリリースのパラメーターについて

アタック (Attack)

スレッショルドを超えた瞬間から実際に音をつぶすまでの時間を設定する事が出来ます。

リリース(Ralease)

スレッショルド以下になった瞬間から音をつぶすのをやめるまでの時間です。


アタックとリリースの設定次第では『コンプレッサーで音色を変化させる』という使い方も出来ます。

何となくで良いので、アタックとリリースの設定でどんな変化が起こるのかイメージしてみて下さい。

例えばアタックを長く設定すると『スレッショルドを超えているのにつぶさない』という時間帯が長くなります。すると短い音の場合はコンプレッサーが効いていないという事態になってしまいます。


他のパラメーターが存在する物もありますが解説は省略します。
それぞれいじって試してみて下さい。
(他のパラメーターはおまけみたいな物と思って大丈夫です。)